失敗しないプロアクティブ 効果
酸性になった血液は、本来無色であるメラニンを着色してしまう性質がありますから、肌が黒ずんだり、シミができたりという女性にとっては、はなはだよろしくない結果を招いてしまいます(血液は皮膚が紫外線にあたったときや身体が疲れているときにも酸性になりますので注意してください)。
日本では昔から「病は気から」また「恒産あれば恒心あり」といいます。この言い方を借りるなら、「恒心あれば美肌あり」ということになるでしょうか。
精神(感情)はそれほど肌にも影響を及ぼしているものなのです。さて、なぜこのようなことを書いてきたのかといえば、現代日本の美肌法では、この「精神」の効用が不当に低く評価されているからです。
逆にいえば、とかく医学・化粧品だけで美しくなれるか化学万能の風潮が、美肌法にまで及んできているということになります。その典型的な例が″コラーゲン″でしょう。
コラーゲンは皮膚細胞同士を結びつける接着剤の働きをしており、これが不足すると小ジワをつくるといわれています。そして、若い人には多く、年をとるにつれて少なくなるものです。
そこで、現代の美肌法ではどうするかといえば、小ジワをなくすには外からコラーゲンをどんどん補給すればよいという考え方のもとに、クリームや乳液にこれをたっぷり含ませて使用させているのです。この方法によれば、たしかに、ある程度は小ジワをとることができるでしょう。
それは認めてよい事実です。認められないのは、コラーゲンを補給しさえすれば小ジワはとれるとする、その片肺飛行的な考え方です。
私たちの身体は、内側から変えていける能力を与えられています。ホメオスターシスその他の能力が備わっているからです。
ですから、小ジワも、なぜできるのかという原因をしっかりつきとめれば、内側からも治していくことが可能なのです。そして、それには「精神的疲労」が大いに関与していることはいうまでもありません。
それをせずに、ただ単に外側から補給するだけでよし、とする考え方は、小ジワのできる原因の追及をないがしろにした化学万能主義の独断といわざるをえません。戦前、今日のように化粧品が豊富でなかった頃の女性の肌は、実に生き生きとしていました。
ところが戦後、外国の化学万能主義が化粧品にもどんどんとり入れられ、その結果、女性の肌にはいろいろなトラブルが発生しはじめました。この化学万能主義を背後で支えてきた考え方が、「皮膚は老化していく」、そこから、いつしか、「年をとればシミや小ジワができるのは当たり前」と一般に信じこまれるようになったわけです。
たしかに、いつもむきだしにされている顔や首、手足などの肌は、年齢に応じて小ジワやシミを多くもつようになっているのが実情ですから、そう思うのも無理からぬこととはいえましょう。誰もが、それを「年齢相応の肌」と信じて疑わなくなっているのです。
しかし、そうでしょうか?本当に肌は年とともに老化していくのでしょうか。同じ年齢の肌でも、いつも衣服におおわれている胸や腹、腿などの部分には、小ジワやシミ、荒れなどはさして目立たなかったはずです。
人によっては、とてもその年齢とは思えないほど若々しい肌の持ち主も少なくありません。もうおわかりでしょう。
私たちの皮膚(肌)は、一般に信じられているほど極端に老化するものではないのです。このことを、常に日光にさらされている部分の皮膚にスポットを当てて言いなおせば、常におおい隠されている部分の皮膚にくらべて「不当に老化している」ということができます。
つまり、その老化は、いわば「仮性の老化」であるわけです。外側からより内側から老化を防げもちろん、皮膚は、年齢を重ねるにしたがって、それなりに老化していくものです。
しかし、現代一般に見られる老化(仮性の老化)は、年齢によるものだけでなく、″肌の角質肥厚″という根本的な原因からきている面が多分にあるのです。にもかかわらず現在の化学万能主義は、これに対して、相変らず片肺飛行的な改善策しか講じていません。
「人間の皮膚は年々老化していくものだ」という大前提のもと、たとえば水分不足の荒れ肌には化粧水を、脂分不足のカサついた肌にはクリームを、さらに肌が栄養不足気味であれば栄養クリームを……という具合に、不足しているものを外から次々と補填して、それでよしとする考え方を押し通しているのです。しかし、肝心なのは、あくまでも老化の原因を追及し、これをなるべく内側から治すように心がけることです。
それをないがしろにしては、肌はますます不当に老化するばかりだといってよいでしょう。私たちの皮膚は、年齢に応じてむやみに老化するものではない、ということを理解するためには、私たちの身体のしくみを知っておく必要があります。
私たちが毎日口にしている食べものは、そのままエネルギーに変るわけではなく、まず新しい細胞になります。その細胞の数が。
全身で約一〇〇兆。この1〇〇兆の細胞を、口から食べものを補充することによって絶え間なく新しい細胞に入れ替えて生きているわけです。
たとえば「筋肉」ですが、これは生まれたときのものを大人になってもまだ使いつづけているのではありません。約四ヵ月を周期として、新しい細胞と100%入れ替わっては新品になりつづけているのです(毎日が四ヵ月目となります)。
「骨」も同様です。昔から、よく、骨はどんどん成長して大きく太くなっていくものだと信じている人が少なくありませんが、カルシウム量で計算しますと、実際は、一年前のカルシウムは骨のなかにわずか1%しか残っていません。
つまり、私たちの現在の骨のなかには、去年の骨はたったの1%しかないわけです。また、「内臓」「血液」も、その例外ではありません。
まず「内臓」でいえば、胃袋の表皮は約一週間で、肝臓は(アミノ酸量で計算した場合)約四週間で、周期的に新品に入れ替わっています。次に「血液」は、赤血球で計算しますと、一秒間で約二〇〇万個が破壊・誕生を同時に同量で行なう勘定になり、一日に直せばなんと約二〇〇〇億個という膨大な数に達します。
赤血球の全体量は約二〇兆個ですから、要するに「血液」は約一〇〇日周期で新品に入れ替おっていることになります。このように私たちの身体は、いつも「新しく生きている」状態にあり、いうところの「日々新た」であるわけです。
ひるがえって私たちの皮膚を考えてみますと、皮膚もまた周期的に(理想的には二十八日)新しく生れ変っています。言い方を換えるなら、同じ皮膚が継続的に年をとっていくわけではなく、やはり「日々新た」につくられているのです。
ですから、角質代謝が正常に行なわれ、二十八日周期の理想的スケジュールが、角質肥厚によって狂わされない限り、私たちの肌も、あの″赤ちゃんの肌″に近づけることは可能です。ふだん衣服によって隠されている胸や腹、腿などと、顔・首など露出されている部分とを見くらべたなら、そのことは容易に納得されるでしょう。
私たちの皮膚の一番表面にある角質層は、約○○の角質片が20枚ぐらい重なってつくられているものだと述べました。ところで、その角質片が、私たちが表皮をつねっても。
ポロッと落ちてこないのは、角質片同士を結びつけているノリのようなものがあるためです。
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